これから会社を起こそうとしている人、そして、今、まさに頑張っておられる社長は、表題のような質問をすると、どうお答えになるでしょうか?法律的には「法人」というひとと「自然人」というひとが存在するわけですが、自然人に人生目的があるなら、法人にも当然“目的”があっていいでしょう。口はばったいですが、その目的こそが、会社の存在意義というわけです。会社によっては、その目的が“会社名”になったり“社是・社訓”で表したり一般的には「経営理念」という言葉のもとに「こんなことをしたい会社です」って宣言しているんですね。ちなみに私がかつて勤めていた会社の経営理念は以下の3つで表しています;
1.人を大切にします
2.豊かな価値を創造します
3.社会に貢献します
一方、中小企業に振り返ってみますと、創業5年以内に「経営理念」を掲げる企業は半数にも満たない、という話を聞いたことがあり、必ずしも、会社設立時に、理念が明確になっているわけではありません。逆に言えば、数年会社を切り盛りしていく中で「あぁ、私たちのこの会社はこのようにお客様から思われて喜ばれているんだ」という感覚をつかんでそこで初めて「わが社の存在意義は、こうなんです」という「経営理念」を自身を持って宣言できるものなのか、とも思います。でも結構忙しい毎日の中においては意外とこの足元を見逃してしまい勝ちです。この機にあらためて、会社そして社長の想いを見つめ直してみては如何でしょう?なぜ、この会社をなぜ起こすのか?興したのだろうか?そして続けられたのか?なぜ、この会社はこの世に存在しているんだろう?なぜ、お客様は私たちの会社についてきてくれているんだろうか?会社経営が続けられる理由がある・・・私はモノゴトを始めるにこの原点を確認しておくことがとても大事だと思っています。なぜなら、人は必ず迷う時があるからです。その時の拠り所、判断基準や価値基準になるからなのです。ビジョンに沿っているのか? 目的に合っているのか?
■経営理念は難しく考える必要はないが、会社の存在意義・価値を確認するためにとても必要な道具なのです。わが社の存在価値があるのか?立派に社会でお役に立っていたはずの会社が、なぜか裏切り行為に走ることがあります。それは会社存在のワケが分からなくなっているからです。